ホストファミリーでの預かった子は、運命のうちの子
第2回 はじめてのホストファミリー 運命の子達との出会い
ホストファミリーとしてメグちゃんとレブンくんを受け入れることになったKさん親子。
二匹のために、いろいろと用意しました。
第1回 ホストファミリーとして、メグちゃん&レブンくんを迎える
二匹専用の部屋を用意
Aさん:実家にいる先住猫が17歳とシニアのため、できれば猫同士あまり影響がない形がいいと思い、メグちゃんとレブンくんには、2階にある娘の元部屋を用意しました。
Bさん:二匹にはケージの他に、安心して過ごせる場所をとドーム型の猫ベッド、トイレは大きいものを1つとと小さいものを2つ、毛布やおもちゃなどを用意しました。今まで飼っていた猫は、おもちゃの好き嫌いがあったのですが、二匹は全部遊んでくれるので、つい、新しいおもちゃを買っちゃいます。
Aさん:うちに来てから数日は、メグちゃんもレブンくんも用意したケージに入っていましたが、少しすると部屋に慣れてきて、ケージから出て部屋過ごすようになりました。その後は二匹とも部屋を気に入ってくれたようで、部屋のドアが開いていても出ようとしないので、先住猫とバッティングすることなく生活していました。
Bさん: 二匹はオレンジルームにいた時には、特に接点はなかったと聞いていましたが、うちでは二匹でくっついていることが多いです。メグちゃんがお姉さん、レブンくんは弟キャラですね。レブンくんは、どんどん甘えん坊になっていって、メグちゃんに少しだけ触れられた時には、心の中で「やったー」と叫んじゃいました(笑)。
メグちゃん、レブンくんの日常のお世話はAさんが、週1,2日Aさんの家に定期的に通っているBさんは、部屋の掃除やトイレ砂の総入れ替えなどを担当。Bさんの旦那さんも、猫たちをとても可愛がってくれました。
二匹は、運命の「うちの子」だと気づく
オレンジ棟の改装も終わり、ホストファミリー宅にいた猫たちは次々帰還。メグちゃんとレブンくんは、改装後も人馴れ訓練のためにAさん宅にいることになりました。
Aさん:はじめてホストファミリーを引き受けましたが、二匹ともご飯もしっかり食べて、トイレもきちんとできて、お留守番ばっちり。お手間は全くかかりませんでした。日が経つにつれて、二匹の性格がだんだん出てきました。レブンくんは、撫でると喉を鳴らすようになり、メグちゃんは落ち着いているときは、撫でることができるようになりました。猫の変化を間近に感じられること。これがホストファミリーになる醍醐味のひとつなんだと思います。
Bさん:母同様、私もホストファミリーとしての楽しみを満喫していました。会うたびに少しずつ二匹が穏やかな表情になるのを見るのがうれしくて。
二匹がくっついて寝ている姿を見ながら「二匹が里親に出会えてうちから卒業したら、また、ホストファミリーをやるのもいいな」と思い始めていました。
そんなある日、シェルターから「二匹をシェルターに戻す時期がきました」と連絡がきました。
人馴れ訓練でホストファミリーの元に行った猫たちは、数か月から半年前後でシェルターに帰ることになっています。これは、多くの人が訪れるシェルター(保護猫カフェ)で、里親との出会いのチャンスが増えることや、ホストファミリーの家に長期間いることで、シェルターでの生活に支障がでることがあるためです。
Bさん:私はこの時、シェルターからの連絡に「わかりました」と返事を返すのがやっとで、しばらくぼんやりしてしまいました。
その時です。
「メグちゃんとレブンくんは、うちになくてはならない子達なんだ」と気づきました。
初めて猫の履歴書でメグちゃんのことを知った時、レブンくんがうちに来た初日に、ちゅーるをおいしそうに食べてくれたこと、メグちゃんの表情がどんどん穏やかになったこと、二匹が仲良く家で過ごしているシーンや、これからも一緒に暮らしていく風景が頭の中に広がっていきました。
すると胸のあたりもじーんと温かくなってきました。
ふぅっと一息ついて、改めて「二匹はうちの子なんだ」と強く思いました。
しかし、私の家はペット飼育不可で、実家は高齢の母が一人暮らしで二匹を引き取ることができない状況。
「これからどうしたらいいんだろう……」と私は途方に暮れてしまいました。
文・写真(一部撮影) 渚いろは