アニマルエイドの新型コロナウイルス感染予防対策

川越の公園の猫達 その2

次のポイントは、車で移動。
もう真っ暗い中、ここでも待ちかねたように

 

「今日も来たね、○○ちゃん」呼ばれると小走りで寄って来た猫達。フェンスを飛び越えて車から出されたご飯に飛びつきます。
その様子を見ながら、しきりに反対方向を気にするSさん。
「今日は来ないのかな・・・時間早すぎたかな」と。

聞いてみると、1匹、どうやら近所で飼われている猫がよく来るらしく、前に後を追って行ったら1キロほど離れたお家の中に消えたそうです。
「もう老猫だし、高栄養の柔らかいものをあげているんだよね、あまり贅沢させてもらってないようだから」

それから、目の前の数匹に目を落とし、
「この子達は去年捨てられた子でね、ほんとはアニエイで里親募集してもらった方がいいのかなって迷ったのよ。
でも人に馴れていないし、すばしこく走り回るし、ここで今は生きていけると思う。あと数年は私も頑張るつもりだしね」

猫の幸せとはなんなのか、地域猫と向き合う世話人様だからこその、迷いや葛藤があるのでしょう。
飼い猫になって幸せに暮らすのが一番という部分は変わらないですが、全ての猫がすぐそうなれない以上、少しでもいい方向へと願い、行動する姿は、シェルターとはまた別の喜びやご苦労があるのだとおもいます。

「そうそう、ほら、これ」

「これも、自分で作って貼ったのよ。今度法改正で捨て猫や虐待は厳罰になる。これでちょっとは捨て猫、減るといいね」
環境省で配布している「動物の遺棄、虐待防止ポスター」です。
今より増えないようにしながら、その場所で暮らす子達が飢えないように、寒くないように守り続ける人がいる一方で、
他人の努力の上に胡坐をかき、捨てても不幸にならないと自分勝手に正当化して押し付ける人がいる。
厳罰がどこまで抑止力となるかはわかりませんが、捨てないで欲しいというメッセージも必死に発信しているのです。
(余談ですが、このポスター、丈夫に作って下さる方がいらっしゃいましたらぜひご連絡下さい)

次のポイントは写真は撮れませんが、近くへ歩いて移動。
「見て見ぬふり」をしてくれてるから、こっそりね。との事。
そこにも、猫が雨風をしのげるように工夫され、見えないようにしてありました。

お皿を置いたその時、一匹の猫が他の猫に追い立てられるように木の上に。
「あ~またやられちゃった」
「あの子、他の子と仲良くなくて、ケンカ吹っ掛けられるとああやって登っちゃうの。しばらく降りてこないなあ」
それから少しお皿をずらして、
「ほらこっちで食べなさい」と他の猫達を移動させ、木の上の子に優しく呼びかけています。

「降りてくるまで待つんですか?」と聞いてみたところ、
「そうね、そうしないと食べられないからねえ」と。
あくまでも猫の時間に合わせて動く、辛抱強く。ここもまた現場でのご苦労の一つかと思います。