アニマルエイドでは、健康な猫だけでなく、様々な病気やハンデを持った猫も保護しています。
今回は、全盲の猫に焦点を当て、実際に全盲の猫さんと暮らす里親様に、日頃の様子などをお聞きしました。
「何も変わりません」
まず結果としてお答えいただいたご家族皆様がおっしゃるのが、「普通の猫さんとかわりませんよ」という事。日常生活を送るのに特別な事は必要ないと。
でも、ちょっとした事をフォローしてあげるともっと暮らしやすくなると思いますので、その「ちょっとした事」をお聞きしてまいりました。
ハンデがあっても世界一愛らしい、楽しい暮らしが遅れると知っていただきたいと思います。
「聴覚と嗅覚が頼りになる」
まずお部屋の作り方ですが、
1、模様替えをなるべくしない
2、床に物をなるべく置かない
3、硬い角などにはクッションになるモノをつけてあげる
といったことが必要です。
トイレやご飯、お水なども、場所を決めて覚えてくれればそこまで迷いなくいけるようになるそうです。
ご飯は、最初は温めるなどにおいを強くするようにして、覚えてもらうといいですね。
どうしても上下運動はやや苦手になりがちで、登るより降りるほうが戸惑うようなので、
キャットタワーの下には厚めのマットなどを敷いているとの事でした。ただ、これも慣れてしまえば失敗はなくなるそうです。
おもちゃはひも状のものは避け、大きめのボールで、鈴が入っているような音のするものは音を追って遊ぶことができます。
また、先住猫さんの居場所をわかりやすくするため、他の猫さんに鈴付きの首輪をつけているお宅も。他の猫さんが近づいてもすぐわかって安心ですね。
盲目の猫さんが暮らすお部屋は、なんだかすっきりして片付いてる感じです。
次は、人間の動作。
「猫の行動ペースに合わせる」
1、トイレのドアや部屋のドアを勢いよく急に開けない。
2、嗅覚が頼りになるので匂いの強い香水や芳香剤は避ける。
3、触ったり抱っこする時は慣れるまではじめに名前を呼びながら指を鼻に近付けて匂いで確認してもらう
慣れてくれば人間の足音や生活音でどこに誰がいるのかもちゃんと理解して行動するようになるので、音を頼りに駆け寄ったりもあるそうです。ドアの前で待っているときに人間が気が付かないとぶつかったりしますね。
いつも視界に愛猫がいる暮らしって事ですね。
ではお部屋にどうやって慣らしていくか。実際にいただいた文章をそのまま載せますね。
「お迎えするのに準備した物はいたって普通の物です。
おトイレ,ケージ,ベッド,ご飯皿。
高齢猫用の段差の低いキャットタワー。
最初は慣れてもらう為に小さなケージからスタート。
この頃は、おトイレがベッドになっていました。
いくら毛布の上に寝かせてもおトイレへ。
見えないから何処が安全なのかわからなかったのかな?(>_<)
そこでお部屋に小さなキャットタワーを置いてあげると、タワーの上がベッドになりました☺️
そして、徐々に生活範囲をケージ→部屋の一角→リビング→1階→全部屋と広げていきました。
生活範囲を広げると共にトイレ,水飲み場所も増やしました。
トイレに行きたい!水が飲みたい!と思った時に迷わずすぐに行けるように飲めるように。」
この手順、時間はここまでかからないかもしれませんが、健康な猫を迎えていただく時も変わりません。
そして最後に健康チェック。
表情がやや見えにくいため、体調の変化に注意深く、食欲などを気を付ける。でもこれも特別な事ではなく、毎日暮らせば機嫌が良いとか、なんとなくおかしいとか、直感でわかります。
最後に、素敵な言葉をいただいたので、ぜひご紹介を。
「先天性の盲目猫さんの場合、見える世界を知らないので見えない事が当たり前。
見えないという事は人間にとってはかなりネガティブな事になるかもしれませんが
見える世界を知らない子にとってはハンデやネガティブな事ではないんです。
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