の続きです。
静かな住宅街、結構新しいお家が目立ちます。開発されてから、そんなに年数がたってないのかもしれません。
特に猫除け対策を過敏なくらいしているお庭も見えないので、一見、猫がいても許されてる環境に見えますが、反面、避妊去勢手術をご近所でやろうっていうのも難しいかな、という印象。
住宅街を抜けると、広々とグラウンドになっている公園が。
フェンス沿いにしばらく歩きます。
「猫達は大体こっちに固まっているから・・・」との事で、角を曲がるとにゃ~と現れた数匹。
不思議なのはそちらではないのです。
時刻はもう真夜中近いのに、道路わきにぽつぽつと車が止まり、なんとなく人がいる状況。
この人たちも、餌をあげに?と聞いてみると、
「全員ではないけどそうだと思います。特に声はかけませんけど」
持ってきたお皿を置くと、1匹ずつお皿に寄ってきては食べ、別の猫と交代してます。
「この子とこの子はこの間生んで、まだ子育てしてるはずです。無事に育ってるかどうかはまだわからないです。連れてこなければ、ダメだったのかなって思うしかない」
現場に介入するなら覚悟を決めて最後までやり遂げるつもりで、と信念をもって活動しているHさん、現場を見ながらも何もかもをできない悔しさ、焦燥は、シェルター以上に感じる事も多いと思います。
川越の現場でもそうですが、個人ボランティアがそこに存在する猫をかわいそうに思っただけで、ご飯をあげて手術して頭数を管理して、それでいいのかな?と思います。
誰の責任だとかではなく、地域の住民も団体も行政も、お互いにできることをして、自然に不幸な猫がいなくなるようにならないと、だめだと思うんです。かといって私にも今すぐ有効な手立てはありませんが、どうにかいい方向へ、考えていきたいと思います。
そのとき、生け垣をくぐって現れたのはフワフワの子猫。ご飯を食べるでもなく、ぼーっと撫でられているだけ。
目やにがひどく、風邪なのは間違いありません。
「その子はこっちの母猫の子供です。まだミルクを飲んでいるはず。」
抱き上げると、ちょっとびっくりする軽さです。
明日は台風上陸。
どうしても心配で、保護をすることにしました。
広い垣根の中、たぶん他にもまだ子猫はいるとおもいます。1匹保護したから問題が解決するわけでもなく、他の猫が安全になったわけではないとわかっていても、置いて帰ることができませんでした。
これからもHさんと連携しながら、この現場なんとかしなくちゃ、と後ろ髪をひかれつつ、日付が変わった頃に帰路につきました。
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