事務報告日記

レスキュー現場報告 CASE1 樋口隊員より⑩

6月24日 夜の部

一昨日からずっと妊娠猫ちゃんが産んでしまっていないか、心配でジリジリしていました
捕獲器がまた3台空いたので念の為、3台車に積んで現場へ

前方にいつもより先に2匹の影が…
シンバかな?
車を近づけるとダッシュで逃げる2匹
後から来た餌やりさんに向こうにパパとシンバいたけど〜と言われ完全に嫌われたことを実感する樋口

車を停めると街灯の下にいつもと同じ格好して座る妊娠猫ちゃん
彼女のパーソナルスペースを侵さないようにゆっくり近づき確認

よかった!!
まだお腹は大きい!

また捕獲器を持ってゆっくり近づき逃げられないギリギリの場所に入り口を妊娠猫ちゃんに向けてセット

置物のように固まっている妊娠猫ちゃん

なぜかこの子はシンバくん以外とくっついているのを見ないので他の猫がごはんを食べている時もこちらに来ないのでさくら猫コンビの白ちゃん、鼻の下ちゃんとウエットパーティーを開催していました

食べたい妊娠猫ちゃん
こちらには近づきたくないし、目の前の唐揚げはいい匂いをしているしで、重い腰を上げました
クンクン
唐揚げの匂いの元を確認
これに入ると捕まるのを一昨日見てしまったので入らない方法を考えて横からチョイチョイ
以下省略

大分色々試しやっと入口に手を掛けたその時!!

反対側からもう1人の餌やりおばあちゃんの車がっっ

今はダメー!!!!!

腕で✖︎を作って必死にアピールする樋口
『今日もダメ?』
窓を開けて話しかけてくるおばあちゃん
(うんうんうんうん)
無言でうなずく樋口
捕獲器には気付かず
『わかったーまたねー』
と捕獲器の真横を通り過ぎました

終わった…逃げられたかもしれん…

おばあちゃんが通り過ぎた後の捕獲器を見るとなんと扉が閉まっていました!

緊張状態の時に車が通りかかったので焦って中に入ったようでした

グッジョブ!おばあちゃん!
今来ないでやめてって思ってごめん!

無事妊娠猫ちゃんを保護できました!
アップルちゃん、鼻の下ちゃんと同じように可愛い顔をしています

何度も過酷な環境で妊娠していただろうこの子を今回保護できてとても嬉しく思いました

その2日後の動画です

お腹がピクピク動いています(6月26日)

それから3日後、6月30日の未明に寝る前の餌、水の点検をしに部屋に入ると出産していました!

 

性別がわかったら名前を決めて公開させていただきます

ママの名前はナッツちゃんになりました
よろしくお願いします

レスキュー現場報告 CASE1 樋口隊員より⑨

6月23日

次の日3匹を連れて病院へ手術お願いしてきました
捕獲器はもうないのでこの日は現場でゴミ拾いと他の猫達に餌やりだけでした
大食いシンバくんがいないので餌の減りがよくありませんでした

 

6月24日

3匹をお迎えに行きました
あんなにプンプンしていたパパは看護師さんから1番人に慣れていると言われ、これぞ猫かぶるってやつかっ!と思いました
パパが子育て中からたまに後ろ足を引きずる素ぶりを見せる時があって心配してましたが、怪我をしていたのは前足のようでした
顔にも喧嘩による傷が深かった為、お願いはしてませんでしたが病院の先生の判断で縫合してくださいました

明るいところで見ると確かに顔は傷だらけです
さすがタフガイパパ!
TNRする猫も大切に扱ってくださって病院の先生にはいつもながら感謝しております

最後に捕獲器に入ったキジちゃんは女の子でした
やはり、この現場は近くの猫のコロニーからの移動が激しいので油断できません
気づいた時に女の子をTNRできてよかったです

現場に戻り1匹ずつ放します

キジちゃんバイバイ!
元気に自分だけのことを考えて生きていくんだよ!!

パパまたね!
ふわふわで可愛い顔のパパ
こっっ…これから仲良くなろうね?!

この1週間後娘が表の大通りの向こう側の農家のおうちの畑で見たそうです
怖い思いをしたから旅に出ちゃったかな?と思ったら夜はちゃんとごはん食べに現場に来てました
逃げられましたが

というか、あんな道を渡るのはやめて欲しい…

シンバ!
もう捕獲器に入っちゃダメだよ
人に近づき過ぎてもダメだからね?
またねー

狸みたいなかわいい縞々しっぽ揺らして帰って行きました

お疲れ様ウエットを沢山出しましたがみんなプンプンなのか出てきてくれないので隅に置いて帰りました

2時間後すっかり空っぽになっていたので食べてくれたようです!(よかった!)

夜また妊娠猫ちゃん保護するべく、一旦家に戻りました

 

Amazon – それでも猫は出かけていく

TNR、地域猫活動に興味がある方には、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
完全室内飼いではないなど、全ての内容を肯定するわけではありませんが、野良猫と関わる事の現実がわかりやすく描かれています。
イラストの図解も多いので、文字が苦手な方でもとっつきやすいです。

単行本版は→それでも猫は出かけていく(2018/07/06現在1,620円)
↓リンクは後から出版された文庫版です。

内容紹介

いつでも猫が自由に出入りできるよう開放され、家猫、外猫、通りがかりの猫など、常時十数匹が出入りする吉本家。思想家の父・隆明が溺愛したフランシス子、脊髄損傷の捨て猫シロミ、傍若無人のチンピラ猫トリオ……。吉本家に集う猫と人の、しなやかでしたたかな交流から見えてくる「生きる」の意味。ハードボイルドで笑って沁みる、猫エッセイ。

著者について

一九五七年東京都生まれ。漫画家・エッセイスト。父は思想家・詩人の吉本隆明、妹は小説家の吉本ばなな。

レスキュー現場報告 CASE1 樋口隊員より⑧

6月22日つづき

パパをやっとこさ車に積んで、心によぎったのはもう帰りたい…

パパが警戒心強かったので時間がかかり、既に1時間が過ぎてました
捕獲後のパパのワープにより精神的にも疲れてましたが、鼻の下ちゃんの時のように次の日産まれてしまったという焦りをまた経験する方が辛いと思いもう少し頑張ることになりました

パパが捕獲器に出たり入ったりを繰り返しているうちにもう一台の捕獲器もちゃんと妊娠ママの近くに置いてありました

パパとの格闘も終わり、その捕獲器の近くに行くと妊娠ママの姿はなく、ぽっかりと口を開けた捕獲器があるだけでした

ママどこ行ったぁぁぁ??

敷地の外の生垣の下にさっきと同じ格好で背中を丸めてすわっています
君は動く置物かい?

君を辛い外で出産させたくないんだよ
お願いだから唐揚げに興味を示してね

そう言って置物のように座るママの目の前に捕獲器を置いて、私達がいると警戒すると思い車で2分の自宅に一旦パパとシンバを連れて帰りました

未捕獲のサバトラの男の子は今回は妊娠ママを優先したかったのでお腹いっぱいにしてあげてから現場を去りました

2分の間暴れるパパを背中に
今捕獲器が壊されたらきっとパパは車の中でピンボール状態になるだろうな…
と怖い想像をしてましたが、無事捕獲器は壊されることなく家に着きました

うんちやオシッコをしても処理しやすいようにと、保温の為に家から新聞紙とビニール紐を持ってきて捕獲器を包みます
入った猫を少しでも落ち着かせる効果もあります

2つの捕獲器に新聞紙をセットしてまた現場に戻ります

遠目から見えるママは捕獲器の外に私達が行った時と同じ格好で座っています

ダメだったか〜…ってゆうかなんで入らないんでしょう??と思い車を近づけると

捕獲器の扉が閉まっている( ゚д゚)!!

車から降りて確認するとそこには見たことのないキジトラさんが…
君はダレ?!

捕獲器に他の猫が入ったのにその場に留まる君はナゼ?!
でゆうか、見ちゃったよね?
警戒更にするようになるよね?

もう妊娠ママは捕まえられないのかもと不安がよぎります

なにもしないでリリースする訳にはいかないのでその日の捕獲は終了せざるを得なくなりました
他の子達に遅くなってごめんねごはんをあげてキジトラちゃんを連れて帰りました